モダンな人になりたいので読んでみるかと思ったので読んでみた。
以下のように書かれている通りの内容が紹介されている本だった。
前半でLinuxを使いこなす上で必要な基本知識を、後半で最新情報をまとめています
目次は以下。
1章 Linuxの入門
2章 Linuxカーネル
3章 シェルとスクリプト
4章 アクセス制御
5章 ファイルシステム
6章 アプリケーション、パッケージ管理、コンテナ
7章 ネットワーク
8章 オブザーバビリティ(可観測性)
9章 高度なトピック
付録A 便利なコマンド集
付録B モダンLinuxツール
1章と2章でLinux のハードウェアとソフトウェアの関係、ユーザプロセスとカーネルの関係などがコンパクトに纏められて書かれている。このあたりは前に勉強した頃との差分がなかったので、基本的な考え方なのだろうなと懐かしい気分で読み直してみた。
4章のアクセス制御などはなんとなくで使っているが、ユーザ、ファイルなどのリソースへのアクセスを管理する方法が説明されており、なるほどと思った。このあたりはセキュリティを守る上で考えなければいけないし、厳しくしても問題なく動かす上ではどうしたら良いかなどを考えていくのに役立ちそうなだと思った。また、いくつかの機能はコンテナ周りでも使用されている機能なので理解しておきたい。
5章では UNIX で言われる「全てはファイルである」
というほど大事なものということもあるが、説明をちゃんと読んだのは初めてかもしれない。ファイルシステムによるアクセス制御などが紹介されていた。ドライブ、パーティションや論理ボリュームなどの構成要素について説明されており、 /proc
や sys
などの疑似ファイルシステムから情報を取る話なども書かれており勉強になった。
また7章のネットワークについてはあまり体系的に読んだことがなかったのでとても面白かった。クラウドを使うことになって自分でネットワークを管理することが増えてきた時にどこを見ればよいか、なんで繋がらないのかを考えたりする時に知識が足りないなと思っていたので、コンパクトにハードウェアからアプリケーション層までをまとめてくれていたので嬉しかった。他にもネットワーク周りは読んで勉強していこうと思う。
8章ではシステムに問題が起きたときの基本的な考え方やログやメトリクス、トレースなどについて具体的なツールを挙げながら紹介されていた。こちらもコンパクトに纏まっているのでここでまずは知識を得て、具体的に考える時に他の本に手を出していくのが良さそう。
最後の9章ではモダンなLinux ディストリビューションの紹介やセキュリティのトピックとしてKerberos などが紹介されている。このあたりは触ったこともないものもいっぱい紹介されており読んでいるだけになったが楽しかった。