マルチクラウドでのデータ基盤を考えることがあったのでデータのやり取りなどでクラウド間のネットワークなどを試していたこともあり、デブサミ会場で見かけたので買ってきた。
目次は以下
Chapter 1 一般論としてのマルチクラウド
Chapter 2 「ネットワーク」から見たマルチクラウド
Chapter 3 クラウドのネットワークサービスの解説
Chapter 4 マルチクラウドネットワークのデザインパターン
Chapter 5 マルチクラウドネットワークの設計
クラウドを使ってしばらく経つし構築もいくつもすすめているがいつもいつもうまくいかない時がある。その時に問題となるのがネットワークがいまいちよく分かっていないことが原因だろうなとなることがある。そのためいつかはネットワークについてしっかりと勉強をしないといけないなと思っていたところに見かけたので読むことにした。
本書ではクラウドの歴史からマルチクラウドにする必要性についての説明がされている。クラウドのネットワークがどのようなサービスから始まり、拡大されていったかが書かれていて読み物としてChapter1、2 は面白かった。
そして、Chapter 3ではそれぞれのクラウドサービスのネットワークサービスについての解説がされていた。Azure は直接触った経験が少ないのでちゃんと理解できたとは言えないが、AWSとGoogle Cloud については理解が深まったと思う。VPC についての考えや、VPC内リソースとVPC外リソースについて考える必要があり、それによって使用する場所やできることが分かれているということを考えることについて理解した。
Chapter4以降ではそれぞれの使う場所によってのデザインパターンが紹介されていた。オンプレミスとVPC間、同一クラウドのVPC同士、異なるクラウド間のVPC同士、VPC とインターネット間の通信など必要となりそうな接続については一通り説明がされている。
異なる環境下での接続をする際にはそれぞれで好き勝手に設定を行っていたりするとどこかで上手くいかなくなることがあるのだろうということは容易に想像がつく。所属会社ではうまくIPアドレスの設計を行いサブネットの払い出しなどをしていただけているので、問題が少なくピアリングなどができているのだなとありがたい気持ちになった。
自分がクラウド同士の接続を試していた時に今までネットワークについてはあまり自分でいじれることがなかったということもあり失敗を繰り返してしまった。こういったネットワーク周りについてもいろいろ好き放題に試せるような環境がもらえると嬉しいなと思った。
最後に宮川さんとデブサミ会場で少しお話をした時に、マルチクラウド化することは必要だがそれらの間を本当に専用線で繋ぐ必要があるのかを考える必要があると言われてそのとおりだなと思った。何も考えずに直接のネットワークを組んでしまうことを考えてしまうが、一旦立ち止まってネットワークでは本当にだめなのかという要件を考え直すのは大事だなと。
まずは自分たちのサービスのネットワークを見直そうと。
そしてネットワーク維持れる環境提供してくれる会社や一緒に試してみましょうっていう会社などあったら一緒にお仕事させていただければと思います!
まとめ
- クラウドの前にネットワークについて弱弱だから勉強し直そう
- 今ある環境のネットワークについての理解などしていないのでまずは見直し
- その後必要な箇所の修正に取り掛かっていくことにしよ