Docker と Kubernetes の本は出たら読もうと思っていた。しかし、あまりにもいっぱい出ていたのと分厚いなというのと他にも読みたい本が重なっていた時期だったのでこんな遅くに読むことになってしまった。
Chapter01と02では他の Docker 本でもよくある、コンテナについての説明や Docker コマンドに関する説明が書いてある。Dockerの本を他で読んだことがあるならここらへんはさらっと流し読みでも良いと思う。
僕は、 exec form
と shell form
についてと SIGNAL
のハンドリングについて細かく書いてあるのが楽しかったのでそこだけしっかり読んだ。
Chapter03では、オンプレサーバで動いている WordPress サイトをコンテナに移行する。やり方の説明から実際に移行していき、途中でエラーが出た際の直し方も丁寧に説明されている。ここをやるだけでも Docker を触ったことがない人には難しいのではないかと思うが、実践的なので面白かった。
Chapter04では、まず AWS 上にアプリケーションを作成する。そこで、作成したアプリケーションをミドルウェアごと Docker を使ってローカルに似た環境を構築することが試せる。AWSについても少し説明されていて触れるのは他の本にはないコンセプトで面白かった。 MySQL や Redis 、 S3 互換の Minio を使ってウェブアプリケーションを作成するのだが、アプリケーションコード、設定が絵図入で説明されているのでわかりやすい。
Chapter05では、ローカルに構築したアプリケーションを GCP にリリースしていく。その際にはローカル上でも GCP 上でも Kubernetes を使ってアプリケーションを構築している。書いてある通りに試すと構築もリリースもできるが、 Kubernetes についての説明は Docker に比べると省略されていることが多いので他の本も読んでみると良いのではと思った。
Appendix ではログについての話、Dockerfile のデバッグ方法、CircleCIを使った継続的ビルドの話、PROXY の話とDockerをサービスに使おうと思ったときに気になることが書いてある。Docker を触ったことある人はここを読むと面白いと思う。
まとめ
- Docker を初めて触るなら一通り試すと理解がしやすいと思った
- オンプレサーバからの移行、クラウドへの移行など他の本では見ない話が多かったので面白かった
- Appendix が勉強になった

- 作者:山田 明憲
- 発売日: 2018/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)

15Stepで習得 Dockerから入るKubernetes コンテナ開発からK8s本番運用まで (StepUp!選書)
- 作者:高良 真穂
- 発売日: 2019/09/27
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